Text of the Ecovillage in the East African Community-(ENGLISH/JAPANESE)-


1、 プロジェクトの概要と目的

 当プロジェクトは東アフリカ地域の貧困緩和および自立支援を目的に、それが達成可能な技術としてのエコビレッジ建設をおこなうものである。
 ここでいう東アフリカとは、ビクトリア湖に面した3国(タンザニア、ケニア、ウガンダ)と隣接する2国(ルワンダ、ブルンジ)を含む地域を指す。上記5国は「East African Community」(東アフリカ共同体)を形成している。
 この地域の中核とも言えるビクトリア湖は、アフリカで最大、世界でも第3位の湖水面積を誇る湖であり、多くの固有種が進化し生息する「ダーウィンの箱庭」としても有名な湖である。
 しかし、近年の外貨獲得源のナイルパーチ放流による生態系の破壊、湖岸に住む約3000万人もの貧困層の存在など、非常に深刻な問題を抱えた湖でもある。
 同プロジェクトでは、東アフリカ地域のうち、特に、この湖岸域を対象にしてエコビレッジの建設を行い、それが同地域の貧困緩和と自立支援へ向けた活動拠点のモデルとなることが目指されている。


2、 エコビレッジの構成

・ 当施設は、大きく3つのクラスターからなり、各クラスターは中央の給水塔を取り巻くように配置される。
・ これは貴重な水資源をそれぞれのクラスターが等分、合理的に享受できるためであるのは勿論のこと、ビクトリア湖を中心に取り巻くように生活してきた当地の原生活風景を結晶化した構成でもある。
各クラスターには、4つの住戸があり、それぞれの住戸はリビングルーム、2つの寝室、キッチン、トイレ、シャワールーム、そして瞑想室で構成される。
・ 建築はすべて土嚢建築工法にて建設される。
・ 各住戸にはそれぞれ一基の土嚢バイオ野外トイレ(三成式)(Earth-bag Biogas Latrine Minari Modelが設置される。
・ 各住戸への電力は各クラスターに1基ずつ設置した鳥翼式風力発電機により供給される。
・また鳥翼式風力発電機が効率よく風を集めることができるよう、3つの発電機それぞれに集風装置としての竹林を植林する。